パリに暮らして思うこと

僕がパリに住んで、まもなく17年が経とうとしています。ひょんなことから日本を離れ、海外(フランス)に住むことになり、慌しい生活を送っています。 今までの人生で、日記などかいたことないのですが、日々思ったことを少しずつ書いてみようかなと思います。興味があれば読んでみてください。

とらやパリ店 和菓子職人さんによる和菓子講座

10月20日(火)パリ日本文化会館にて、とらやパリ店のシェフパティシエさんによる、「和菓子講座とデモンストレーション」に妻と2人で参加しました。
申込料金は一人30€と少し高めだと思ったのですが、和菓子講座、フランス語の和菓子レシピ(4種)、試食、更にはお土産の和菓子まで付いていたので、むしろ安い位でした。
講座に参加していたのは30人程で、8割がフランス人でした。参加者の殆どが日本人だろうと思っていたので、驚きました。
始めにとらやパリ店の総支配人からフランス語の同時通訳を交えて挨拶が有り、その方がおっしゃるには1980年にパリ店をオープンして、来年で30周年という節目を迎えるそうです。
オープン当初のエピソードをいくつか話してくれました。
お店で羊羹をフランス人のお客さんに出すと、「これは石鹸ですか?」と複数のお客さんから尋ねられたそうです。
ある時は、空輸便で到着予定の小倉餡等がいつまで経っても届かず、調査した所、税関で勝手に封を開けられ、ゴミ箱に捨てられていたそうです。
輸入品目が食料品と書かれていたにも関わらず、餡子という物が、食料品として全く認知されていなかった為、申告違反と税関職員は思い、捨ててしまったのかも知れません。
それが今では、フランス人がお金を払ってまで和菓子を覚えたいと思うのだから、フランスも変わりました。
とらや30年間の努力の賜物ですね。
講師のシェフは日本のとらやで10年勤め、その後とらやパリ店に来て、今年で10年目の本物の和菓子職人さん。

(左の方は通訳のとらやの定員さん)
日本とフランスでは手に入る小豆と水にかなり違いがあるそうで、日本と同じ調理方法だと必ず失敗してしまうそうです。
シェフは、最初に小倉餡を作り始めました。フランスで小倉餡を作る時の(和菓子の一番の基本)ポイントと家庭で作る時の失敗しない方法を分かり易く説明してくれました。
次にフランス人も受け入れ易い、シナモンたっぷりの八ッ橋を作りながら、フランス人の大好きな栗饅頭にも取り掛かります。フランス人から「栗はどこで買ったものですか?」と質問があり、シェフは「今日は皆さんの為に、高級食材店のラファイエット・グルメで買いましたが、自分の為に作る時はスーパーで買っています」と参加者の笑いを取っていました。
最後に大福の作り方を紹介。お餅を搗く事が出来ないフランスで電子レンジで皮を作る方法を教えてくれました。
家庭で間単に作る和菓子のコツを教えてくれたのですが、大福や栗饅頭の餡を皮で包むシェフの手さばきはとても見事で美く、素人にはとてもまね出来ないと思いました。
栗饅頭を蒸している時にちょっとしたハプニングが有り、シェフは出来栄えに納得していなかった様ですが、最初に作った小倉餡をベースに3種類の綺麗な和菓子が出来上がりました。
とても内容の濃い1時間半を過ごさせていただきました。
シェフに感謝です。
その後、とても美味しいほうじ茶と八つ橋、栗饅頭を試食しました。今日教わったやり方でこんな美味しい和菓子が出来るなんて、とっても嬉しいです。お金を払って来た甲斐がありました。
帰りにとらやの和菓子と和菓子紹介の本(フランス語)をお土産にいただきました。

じゃあね

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P.S. 帰りにパリ日本文化会館のブティックを見ました。和食器や南部鉄器、万華鏡など色々有りました。

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