パリに暮らして思うこと

僕がパリに住んで、まもなく17年が経とうとしています。ひょんなことから日本を離れ、海外(フランス)に住むことになり、慌しい生活を送っています。 今までの人生で、日記などかいたことないのですが、日々思ったことを少しずつ書いてみようかなと思います。興味があれば読んでみてください。

今週のお題:これがないと困る!

いきなり変なタイトルで始まりましたが、私の使っているブログサイト「はてな」から、毎週お題が出ています。
今週のお題は「これがないと困る!」なのでそれに沿った内容で書いてみようと思います。
無いと困る物を色々考えて、思い浮かんだのが、パソコンやインターネットだったのですが、妻に聞いてみた所、「石油じゃん」と即答され、なるほどと納得。
確かに石油が無い世界なんて考えられない。
現代社会が抱えている問題として、少子高齢化地球温暖化・環境破壊等、沢山有りますが今日はこれに因んで、資源枯渇問題について書きたいと思います。
資源の中でも取り分け石油の枯渇はすぐ目の前まで来ています。
日本の資源エネルギー庁のホームページのデータに拠ると、地球上の石油の確認可採埋蔵量年数は41年とあります。(2007年のデータ)
確認可採埋蔵量というのは、今現在発見されている油田から技術的・経済的に掘り出すことが出来る石油の事ですからこの先、また別の油田が発見されたりするとこの年数はどんどん長くなって行きます。
確かに私が小学生の頃、授業で石油は後残り40年とか、習った記憶があります。
あれから20年経って、今でも40年なのですから「いつまで経っても残り40年じゃ無いの?」と思いますよね。
しかし、その20年延長できたのは、採掘技術の進歩と油田探査機器の向上、例えば人工衛星で今まででは発見出来無かった油田を発見する事が出来る様になったからです。
資源を求めて月にまで行こうとしている時代です
から、もうこの地球上から新しい油田が発見される可能性は、低いと言う事なのですかね。
世界的金融危機の後、少し原油価格は安くなりましたが、やはり以前に比べるとどんどん高くなっています。
これは、石油の需要が増えているのに、供給が追いついていないのだから、価格が上昇するのは当然です。
今までは発展途上国だった貧しい国の沢山の人達(中国・インド等)が豊かになって来ています。
石油の消費量もこれから更に増えるばかりでしょう。
もしも、石油がこの地球上から無くなったら一体どうなるのでしょうか?
まず、身の回りから見ていくと、ガソリンが無くなるので車は勿論使えません。
車が使えないとお店に品物を配達出来なくなり、お店から品物が消えてしまいます。電気で動く電車は使えても殆どの人が仕事に行くことができなくなるのではないでしょうか。
日本では電力の60%を火力発電で賄っています。
ここで燃やすプロパンガス等の原料は石油です。
ということは、電気も相当貴重になってきます。
そもそも身の回りに有る全ての物が原料から製品になって消費者の手元に届くまでに、沢山の石油が形を変えて使われています。
紙もプラスチックもペットボトルもアルミの缶も全て、石油無しには作ることが出来ないのです。
勿論、ケータイ電話も無くなりますよね。
明治時代以前の暮らしの様にでもなってしまうのだろうか…。
お先真っ暗だ等と思っていました。
そんなある時、ある方から勧められてPHPから出版されている、
竹村公太郎著「幸運な文明」-日本は生き残る-
という本を読みました。

この本では、エネルギー資源問題のみならず、食糧危機や少子高齢化、環境問題の解決策を明確に指示されており、スッと頭の中の霧が晴れた気がしました。
興味が有る方は、↓がその本です。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031846014&Action_id=121&Sza_id=C0&Rec_id=1008&Rec_lg=100813

大切なのは、私たちが小さな事からで良いので残り少ない石油を大切に使う事。
技術的に不完全で事故が多発し放射性廃棄物など後々の問題も未解決な原子力ではなくクリーンな燃料電池など水素を使った発電装置の開発を急ぐ必要があります。
エコポイント付きの家電製品を買った人には申し訳無いのですが、エコの名を借りた大きな家電メーカーと大手家電店にだけ有利で、街中の電気屋さん等は置き去りのエコポイントなど、税金の無駄遣いは辞めて、新技術開発など一番必要なところに血税を使って欲しいものです。(私は日本には納税していないので勝手なこと言ってすみません)
所で先ほども出てきた燃料電池って知ってますか?
電池と書いていますが普通の乾電池みたいに使い捨てでは無く充電する様な手間も掛かりません。
燃料となるのは水素やエタノールなどアルコールを注入するのです。
特に水素は水の成分、と言う事は何処にでも有るという事で巧く行けばエネルギー問題は一気に解決です。
エタノールを使う場合は二酸化炭素が少し出ますが、水素なら発電した後、排出するのは水だけ。
CO2がでないので地球温暖化対策にも最適です。(地球温暖化とCO2の関係は不明な部分が多いので、その事に付いては又今度)
サイズも携帯電話の電池サイズから、家庭に設置する大型までもう製品化されています。
なんとエタノールを入れるだけで充電の必要が無いケータイも在るのですよ。↓
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2005/07/6-1.html
これならお出かけ中でも心配無しです。
薬局で簡単に手に入るのですから。
水だけで充電できる超小型燃料電池
http://news.livedoor.com/article/detail/4204656/
これなんて本当に凄いですよね。
ただ、まだまだ値段が高すぎ、耐久性に問題もあるようで普及は難しい様です。
私は、石油や石炭、原発用ウランの無い、天然ガスに至っては中国や韓国、ロシアに全部持って行かれそうな日本にとって燃料電池開発の成功は最も重要なことではないかと思います。
長々書いてしまって最初のお題の事すっかり忘れていました。
というわけで、私にとって無いと困るものは「石油」でした。
じゃあね